劣等遊民

千の旬に会うために。

2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

親愛、リバプールFC

リバプールFCがたいへんに魅力的すぎる。 僕がサッカーを見始めた頃は「キャプテン」ジェラードが君臨し、トーレスやスアレスといったストライカーが印象的なゴールを決めてファンを熱狂させていた。彼らが去ってしばらくすると、クロップがドルトムントから…

伊勢の光

どこに行きたいかと訊かれたら、なんとなく「伊勢」と答えるだろう。 伊勢には晴れがましさがある。 近鉄難波駅から特急券を買い、車窓の外をぼんやりと見つめ心落ち着かす。奥大和から伊賀の辺りは山と森である。伊勢中川から南へ下ると田畑が広がり、次い…

灰色の空と漆黒の雨

大気が湿り、のっぺりと灰色をした空が僕を見る。自意識過剰な面をした僕は靴をアスファルトに擦らせる。あらゆることが閉塞している。生きていることを証明するのは造作もないが、張り合いもない。 今ここで呼吸を続け、地を這う自分。土を憎み土を愛す僕。…

旬独丸

それは始まりの終わりか、それとも終わりの始まりか。 春の訪れは近づいている。僕がそれを認識するのはまず日の長さ。この時期になると17時でも夕焼けが残っている。桃色に近い空を見上げて故郷への思いを募らすときのしあわせ。それから気温。風が吹くとま…

卑しくあるな よく生きろ

どす黒い感情に覆われてある、僕という器。硬いくせに脆く、腫れ物扱いされるのがオチだ。 今に至るまで、あまりに卑しくありすぎた。楽に流れて自己保身ばかり。他者に心を砕くことなく雑に世の中を蹴りつけてきた。器が溢れそうになったら逃げを打ち、誰か…

しなびた心に何を注ごうか

4年間ちゃっかり学んだ大学へ行く。「ちゃっかり」に特に意味はない。 午前中はだらけていたので、午後からの出陣となった。桜はほとんど散りかけていたが、憩う人びとはそれぞれの楽しみを見つけて思い思いに過ごしている。芝生で大縄跳びをしたり、磨いた…

まぬがれたい

僕は自分の原動力を「めんどくさい」だと思っていたが、ここ最近は少し考えが変わってきた。いやなことから逃げたい。面倒なことは背負いたくない。気が乗らなければお茶を濁したい。ありとあらゆる責任や束縛から「まぬがれたい」。 頭を使えば、「めんどく…

ひずみ発つ文学

二日酔いと精神的な疲労で仕事が手につかない。疲れる理由がわからないから余計に疲れる。 人間は弱みに打ち克つために生きているのではない。僕は脆く、とうてい使いものにはならない。その目が見る世界は儚い。桜が散るとき秘かに像を結ぶのは、己を刃で八…

ものいわぬ俺

記事の日付を捏造していた。実にせこい所業である。 なんということはない。手帳に思いついたタイトルをなんとなく書き、日付が変わる前に書こうと思っていながら、酒の誘いや疲労なんかを言い訳にして飛ばしてしまう。自分に都合が悪いことならとことん避け…

〆切煉獄

報告書の〆切が迫っているのにダラダラ過ごしすぎたから、いま追い込みをかけられている。これぞ自業自得の鑑だ。 僕はたいてい何かに取りかかるのが遅い。ぐうたらでグズで、役に立たない。人は滅多にそう言わないが、僕自身がそう言い聞かせている。深く内…

動けデブセン

太ることしか脳がないのか。 75kgの体は重たい。腹に一物抱えているとはこのことか、と思う脂肪の量である。運動しても楽しいよりはストレスになる。 僕はプールで泳ぐ。息が上がったら水中を歩く。水面下に顔を浸して、鼻からあぶくを吐き出し進む。時折昂…

平成30年度のはじめに

平成30年度が始まる。期するものはない。何をするかより何をしないか決めることこそ、大事だと思う。 僕の憂鬱の大半は、やるべき作業をやっていないことに起因する。僕は作業が苦手だ。本で読んだ知識と比べて、作業手順は身につかない。個人の資質というよ…